冬を前に、充電式湯たんぽを出してみたら「温まらない」「なんだか膨らんでいる」。買い替えを決めて捨て方を調べると、書いてあることがサイトごとに違うことに気づいたのではないでしょうか。「中を切って水を出す」「分解してはいけない」「燃えないごみ」「小型家電」……。
実際、割れています。ただし割れているのは主に「本体を何ごみで出すか」のほうで、「中の液体をどうするか」はメーカーの取扱説明書を読むとほぼ答えが出ます。この記事では、メーカー4社の取扱説明書、自治体の公式案内、消費者庁の資料を原文で読み比べて、捨て方を整理します。
先に結論を3つ。
- コードをつないで蓄熱するタイプ(蓄熱式)なら、電池は入っていません。中身は水か塩化ナトリウム水溶液(食塩水)で、メーカー4社とも「本体を切って中身を出してから、自治体の区分で捨てる」と取説に書いています。
- 本体を何ごみで出すかは、自治体で割れます(燃えないごみ/小型家電/有害ごみ/もえるごみ など)。法律上は小型家電リサイクル法の対象品目に入りますが、どう集めるかは市町村が決める仕組みだからです。
- 捨てる前に、リコールやメーカーの「使用中止・廃棄のお願い」の対象でないかを確認してください。USBで充電して電池で温めるタイプと、膨らんだ・液漏れしたものは別扱いです。
買い替えも考えている人へ:次に捨てるときに迷わないよう、取説に「廃棄の手順」と「標準使用期間」まで書いてあるのは、この記事で取説を読んだ中では スリーアップ EWT-2532(約2年・約500回)と ELPA TY-KDR01(2〜3年)です(詳しくは後半の「買い替えるなら」)。
▼ 取説に「捨て方」と「寿命」まで書いてある2台
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スリーアップ 蓄熱式エコ湯たんぽ ぬくぬく EWT-2532
価格・ポイント還元・届く日はショップごとに違います。見比べてから決めるのがおすすめです。
※本記事は2026年10月時点の各メーカー・各自治体・消費者庁の公式情報に基づいています。分別ルールは変わることがあるため、実行前に必ずお住まいの自治体の最新の案内をご確認ください。
まず確認:あなたの湯たんぽはどのタイプ?
「充電式湯たんぽ」という呼び名には、中身がまったく違う製品が混ざっています。消費者庁はゆたんぽを3種類に分け、コンセントで温めるタイプをこう説明しています。
家庭用コンセント等から通電し温めて使用するゆたんぽです。ゆたんぽの内部には水や塩化ナトリウム水溶液などの蓄熱材と加熱装置が入っており、通電されることにより蓄熱し、一定時間温かさが保たれます。製品によって、「電気蓄熱式」、「充電式」などと呼ばれる場合があります。
つまり「充電式」と書いてあっても、多くは電池を充電しているのではなく、中の液体を温めているだけです。捨て方はタイプで分かれます。
| タイプ | 見分け方 | 中身 | 捨て方の要点 |
|---|---|---|---|
| 蓄熱式(電気蓄熱式) | コードを差して10〜15分ほど蓄熱し、コードを外して使う。仕様に「消費電力 270〜530W」「蓄熱液」などの表示 | 水、または塩化ナトリウム水溶液 | 冷めてから切って中身を出す → 本体とコードは自治体の区分で(この記事の本題) |
| 電池内蔵のUSB充電タイプ | USBで数時間充電し、電池で発熱する。仕様に「リチウムイオン電池」「mAh」の表示 | リチウムイオン電池 | 切らない。充電式電池の入った製品として自治体の案内に従う(後半で説明) |
| 電子レンジで温めるタイプ・お湯を入れるタイプ | 電気部品なし | ジェル・ビーズ・水 | 電気製品ではないので、素材(プラスチック・ゴム・金属)で自治体の区分に |
迷ったら、本体のラベルか取扱説明書の仕様欄を見てください。「蓄熱液:水」「蓄熱剤:主成分 塩化ナトリウム水溶液」と書いてあれば蓄熱式、「リチウムイオン電池」とあれば電池内蔵タイプです。
ちなみに、コンセントで蓄熱するタイプは電気用品安全法では「電気あんか」として扱われ、PSEマークが必要な製品です(同じ消費者庁資料)。このあと自治体の分別を調べるときに、この「電気あんか」という言葉が役に立ちます。
① 捨てる前に:リコール対象と「メーカーが廃棄をお願いしている型番」を確認する
捨てる前に1分だけ確認してほしいことがあります。対象品なら、捨てるのではなく回収や返金の手続きになるからです。
消費者庁のリコール情報サイトに載っている蓄熱式湯たんぽ
消費者庁リコール情報サイトで「湯たんぽ」「ゆたんぽ」を検索すると、蓄熱式では次のような案件が出てきます(2026年10月確認)。
| 製品 | 理由(公表内容) | 対応 |
|---|---|---|
| イデアインターナショナル(現 BRUNO)「蓄熱式湯たんぽ」 型式 BOA117-MPK/BOA117-MBL(2019年9月25日〜2020年3月2日販売・2,984個) | 「内部ヒーターが外れる可能性があり、製品を傾けて蓄熱した場合、空焚きになり発煙・発火するおそれがあるため」 | 回収・返金(回収係 0120-101-525) |
| 大河商事「蓄熱式電気ゆたんぽ:エネタンポ4/ベーシックタイプ」(2014年10月〜2015年2月販売) | 「急激な膨張による破裂が発生」 | 回収・新機種への交換(045-308-7526) |
(出典:消費者庁リコール情報サイト(BRUNO)/同(大河商事))
古い案件もありますが、湯たんぽは何年も使い続ける人が多い製品です。リコール情報サイトは「リコール品の取扱いについては、必ず事業者のサイトや電話などで最新情報をご確認ください」としているので、該当したら捨てる前に連絡先へ確認してください。
スリーアップは「2019年以前の15型番は使わず廃棄を」とお願いしている
リコールとは別に、メーカー自身が使用中止と廃棄を呼びかけている例もあります。蓄熱式湯たんぽ「nuku2(ぬくぬく)」のスリーアップは、2025年8月22日にこう告知しました。
1.2019年以前の製品は、耐用年数が過ぎていますのでお持ちの方は、ご使用にならず廃棄をしていただくようお願いいたします。
【対象品番】EWT-1963、EWT-1962、EWT-1844、EWT-1740、EWT-1642、EWT-1641、EWT-1547、EWT-1546、EWT-1545、EWT-1544、EWT-1543、EW-1432、EW-1334、EW-1333、EW-1332
●本製品を廃棄の際は、各自治体の廃棄区分に従って廃棄してください。
これはリコール(無償回収・返金)ではなく、使用中止のお願いです。つまり捨てるのは自分で、自治体のルールに従うことになります。型番は本体のラベルで確認できます。
② 中の液体は抜く?——メーカー4社の取説は「切って出す」で一致していた
ここが最も迷うところだと思います。ネットには「切って水を出す」という記事もあれば、「分解は危険」という記事もあります。
そこで、メーカーの取扱説明書の「廃棄」の欄を直接読みました。中身が水のもの3社、塩化ナトリウム水溶液のもの1社です。
| メーカー・製品 | 中身(仕様表) | 取扱説明書の「廃棄」の欄(原文) |
|---|---|---|
| スリーアップ 蓄熱式エコ湯たんぽ ぬくぬく EWT-2532 |
水 | 「蓄熱プラグ、本体の廃棄の方法については、各地方自治体の指導に従ってください。」「※本体は廃棄する前にハサミなどで端を切り落としたあと、浴室や洗面所に中の水を捨ててください。」 |
| ELPA(朝日電器) 蓄熱式湯たんぽ TY-KDR01 (製造元 多摩電子工業) |
水 | 「①本体をハサミなどで切り、蓄熱液(水)を廃棄してください。蓄熱液は下水に流しても問題はありません。」「②本体および蓄熱アダプタは、金属部品やプラスチックでできております。燃やすと危険ですので、廃棄する時は各自治体の指示に従った方法で、正しく廃棄してください。」 |
| QUADS(クワッズ) 蓄熱式湯たんぽ mofca(モフカ)QS430 |
水 | 「本体や蓄熱プラグを廃棄する際は、各自治体の定める方法に従ってください。」「湯たんぽの中身は水道水です。カッターやはさみなどで本体を切り、風呂場などで流してください。」「中身の水は誤って飲み込まないようにご注意ください。」 |
| アクセル 蓄熱充電式湯たんぽ ふわぽか |
主成分:塩化ナトリウム水溶液 | 「1. 本体にハサミなどを使用して切り込みを入れて、中身の蓄熱剤を捨ててください。」「2. 蓄熱剤を抜き取った本体は、各地方自治体(市町村)の指示に従い燃えないゴミとして処分してください。」 |
(出典:スリーアップ EWT-2532 取扱説明書(2026年5月版) p.8/ELPA TY-KDR01 取扱説明書/QUADS mofca/toron 取扱説明書 p.7/アクセル ふわぽか 取扱説明書)
4社とも「切って中身を出し、そのうえで自治体の区分で捨てる」という同じ手順を書いています。スリーアップは公式サイトのよくある質問でも「水が入っています。廃棄するときには、本体を切って中の水を捨てて自治体の指示に従ってください」と答えています(EWT-2532 サポートページ)。
「分解しない」と「切って捨てる」は矛盾しない
ELPAとアクセルの取説は、安全上の注意で「分解・改造をしない」とも書いています。これは使っているあいだの注意です。廃棄の欄では同じ取説が「切って」と指示しているので、使うときと捨てるときでルールが逆になる、と理解するのが正確です。
切るときの手順(取説の指示+安全のための注意)
- コンセントと蓄熱プラグ(コード)を外し、本体が完全に冷めるまで待つ。消費者庁は、破裂などで漏れた中身は「高温となっている場合があります」と注意しています。ELPAの製造元・多摩電子工業も、本体の空気抜きの手順で「本体が温かい状態で空気抜きはおこなわないでください。本体が充分に冷めてからおこなってください」としています
- 浴室か洗面所で、本体の端をハサミで切る(スリーアップは「端を切り落とし」と指定)
- 中身を流す。水のタイプはELPAが「下水に流しても問題はありません」と明記しています。塩化ナトリウム水溶液のタイプは、アクセルの取説は「捨ててください」とだけ書いていて、流す場所の指定はありません
- 外側の水気を拭き、本体と蓄熱プラグ(コード)を自治体の区分で出す
⚠ 中身を出したあとも「電気製品」です。ELPAの取説は本体の中央付近に「凹凸状の発熱体を内蔵」と書いています。発熱体や電極が残っているので、自己判断で燃えるごみに出すのはやめてください(ELPAは「燃やすと危険」と明記)。自治体が「もえるごみ」と指定している場合(後述の河内長野市)は、その指示に従います。
膨らんでいる・液が漏れているものは、この手順の対象外です。後半の「⑤」を先に読んでください。
💡 「ランプがつかない」「温まらない」だけなら、壊れていないこともあります。捨てる前に充電式湯たんぽが膨らむ・充電できない・温まらない原因で、メーカーの「故障かな?」表を確認してください。
③ 本体は何ごみ?自治体で「燃えないごみ」「小型家電」「有害ごみ」「もえるごみ」に割れる
中の液体の扱いはメーカーでほぼ揃っていましたが、本体の区分は自治体でばらばらです。電気・蓄熱・充電式の湯たんぽを名指しで載せている自治体の公式案内を並べます。
| 自治体 | 品目の表記 | 区分 | 液体・電池についての指示(原文) |
|---|---|---|---|
| 神戸市 | ゆたんぽ(蓄熱式) | 燃えないごみ | 「パックの中に水が入っているため、中の水を取り除いた上でおだしください」 |
| 富士市(静岡) | 電気湯たんぽ(電気式) | 埋立等(小型家電) | 「電気式はできるだけ切り取って、中の液体を捨てて埋立等(小型家電)。」 |
| 河内長野市(大阪) | 蓄電池式湯たんぽ | もえるごみ | 「バッテリーや中に入っている塩化ナトリウム水溶液は出す。」 |
| 四條畷市(大阪) | 充電器付き湯たんぽ | 粗大ごみ・不燃ごみ | 「充電器付きや金属製のものであれば粗大ごみ・不燃ごみです。」(液体の記載なし) |
| あきる野市(東京) | 電気湯たんぽ/電気湯たんぽ(充電式) | 不燃/有害ごみ | 2026年2月から「充電して使用する製品は、種類・充電池が取り外せるかを問わず、すべて「有害ごみ」の日に回収」 |
| 板橋区(東京) | 湯たんぽ(充電式の場合) | 小型家電の拠点回収 または 不燃ごみ | 「充電式の場合は使用済小型家電として拠点回収又は不燃ごみへ (電池は外してください)」 |
| 松戸市(千葉) | 湯たんぽ(金属製・電動) | 有害ごみ/不燃ごみ | 「小型充電式電池が取り外せないもので50センチメートル未満は「有害ごみ」」、外せるなら電池を有害ごみ・本体は不燃ごみ |
(出典:神戸市FAQ/富士市ごみ分別検索/河内長野市 家庭用ごみの分別辞典(PDF)/四條畷市FAQ/あきる野市 ごみ分別50音一覧(PDF・令和8年3月改定)・同「充電して使用する製品群は、すべて有害ごみに」/板橋区 資源とごみの分別表(PDF・令和8年版)/松戸市 ごみ分別早見表(や行))
読み比べて分かったことは3つです。
- 同じ蓄熱式でも、区分は「燃えないごみ」(神戸市・あきる野市)、「小型家電」(富士市)、「もえるごみ」(河内長野市)に分かれる。
- 中の液体は、触れている自治体はすべて「出す」側(神戸市・富士市・河内長野市)。「抜かずにそのまま出して」と書いた公式案内は見つかりませんでした(「そのまま」と書いているのは、神戸市の電子レンジ式=中身がジェルのものだけです)。メーカーの取説とも一致します。
- 「充電式」という言葉で行が分かれる自治体がある。あきる野市は「電気湯たんぽ」を不燃ごみ、「電気湯たんぽ(充電式)」を有害ごみにしています。ところが冒頭のとおり、電池の入っていない蓄熱式も「充電式」の名前で売られています。自分の湯たんぽがどちらの行に当たるか迷ったら、「コードで蓄熱するタイプで、電池は入っていない」と伝えて自治体に確認してください。
なお、政令市の多くは分別辞書に「湯たんぽ」を素材別(金属・プラスチック・ゴム)でしか載せておらず、電気式の行がありません(千葉市・名古屋市・札幌市・仙台市・川崎市・横浜市など。2026年10月確認)。その場合の調べ方は、このすぐ下で説明します。
割れる理由:法律の対象には入っているが、集め方は市町村が決める
これは各自治体がばらばらに決めているというより、制度がそうなっているからです。
小型家電リサイクル法の施行令は、対象になる家電を28の区分で挙げていて、その第20号が「電気こたつ、電気ストーブその他の保温用電気機械器具」です(e-Gov法令検索「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律施行令」第1条)。電気で温める湯たんぽは、この「保温用電気機械器具」に入ると読めます。
ただしこの法律は、市町村に一律の回収方法を義務づけるものではありません。どの品目を回収ボックスで集めるか、燃えないごみで集めるかは市町村ごとに決まっています。そのため、同じ製品でも住んでいる市で出し方が変わるのです。
分別辞書に「湯たんぽ」が無いときは「電気あんか」を見る
自治体のごみ分別辞書に「蓄熱式湯たんぽ」「電気湯たんぽ」の行が無いことがあります。そのときは、法律上の分類である「電気あんか」の行も見てください(コンセントで蓄熱するタイプは電気用品安全法で「電気あんか」に指定されています)。
実際、湯たんぽに電気式の行が無い自治体でも、「電気あんか」の行はあることが多いです。
- 名古屋市:電気あんか=小型家電(「取り外し可能な電池類は取り外して出してください」)
- 広島市:電気あんか=不燃ごみ(最長の辺が30cm以上は「大型ごみ」・小型家電の回収対象)
(出典:名古屋市 ごみの分け方・出し方/広島市 家庭ごみ分別50音事典_た行)
ただし電気あんかは中身が液体ではないので、液体を抜く手順はメーカーの取説(上の②)に従ってください。それでも区分が分からなければ、ごみの相談窓口に「コードで蓄熱する湯たんぽ、電池なし、中身は水(または食塩水)」と伝えて聞くのが確実です。
④ 回収ボックス・ニトリ・宅配回収は使える?
公共施設の小型家電回収ボックス:入るかどうかは「15cm×30cm」と自治体の品目しだい
市役所や区役所に置かれている小型家電回収ボックスは、投入口の大きさが決まっています。
- 千葉市:「回収ボックスの投入口(縦15cm×横30cm)から無理なく投入できる大きさのもの」(千葉市FAQ)
- 広島市:「回収ボックスの投入口(縦15cm×横30cm×奥行40cm)に入る大きさのもの」(広島市FAQ)
蓄熱式湯たんぽの本体は、スリーアップ EWT-2532が幅19.5×奥行28.5×高さ5cm、ELPA TY-KDR01が幅26×奥行18×厚さ4cm(いずれも公式の仕様)なので、中身を出して平らにすれば寸法上は入るものが多いはずです。ただし回収ボックスで湯たんぽを受け付けるかどうかは自治体しだいで、千葉市の回収品目の例(スマートフォン、ドライヤー、ハンディファン、ACアダプター、延長コードなど)に湯たんぽの名前はありません。蓄熱プラグ(コード)だけなら、ACアダプターや延長コードと同じ扱いで入れられる自治体がある、くらいに考えて、本体は自治体の区分を確認してください。
ニトリの店頭回収:買い替えなら使える可能性。ただし湯たんぽの記載はない
ニトリは2026年4月から、ニトリで小型家電を買った人を対象に、同じ品目・同じ数量の小型家電を無料で回収しています。公式の案内(2026年9月現在)の条件は次のとおりです。
- 購入後14日以内に、レシート・領収書またはメンバーズ会員証を持って店舗へ持ち込む(ニトリメンバーズ会員が対象)
- 他社製の小型家電も可
- 対象店舗は東北・関東・甲信越・北陸・東海エリアのニトリ・ニトリEXPRESS(一部店舗を除く)
- 回収不可:こたつ、ホットカーペット、電気毛布、ハンディファン、モバイルバッテリー、電球・蛍光灯、電池 など
湯たんぽは「回収対象製品」「回収不可製品」のどちらの一覧にも名前がありません。一方で、同じ暖房寝具の電気毛布やホットカーペットは回収不可です。ニトリで蓄熱式湯たんぽを買い替えるなら、持ち込む前に店舗で対象になるか確認してください。
宅配で引き取ってもらう(有料)
ニトリネットには「小型家電宅配便リサイクル」(2,200円・税込)もあり、3辺の合計160cm以内・30kg以内のダンボールなら何点詰めても回収とされています(ニトリ よくあるご質問)。ほかにも国の認定事業者による宅配回収を案内している自治体があります。ほかの小型家電もまとめて処分するときに向いた方法です。
⑤ 膨らんでいる・液が漏れている・焦げたものは、すぐに使用をやめる
本体が膨らんでいる、液が漏れている、コードから煙が出た——この状態なら、「最後にもう一度だけ蓄熱して確かめる」のはやめてください。
消費者庁の集計では、コンセントで温めるタイプのゆたんぽの事故49件のうち27件が通電中の破裂でした。事故事例にはこうあります。
通電して温めるタイプのゆたんぽを、普段から定められた時間以上に通電してから使っていたが、その日は本体が膨れてパンパンになっていることに気付き、コードを外そうと本体に触った途端に破裂。縫い目から破れて液体が寝間着の上から尻、腕、足に飛び跳ね、布団に飛び散った。大学病院に搬送され入院。
――消費者庁(2020年12月16日) 事例4
消費者庁は通電タイプについて「ゆたんぽが異常に膨らむ、コードから煙が出るなどの異常がみられた場合は大変危険ですので、直ちに使用するのをやめましょう」としています。スリーアップの告知も、アクセルの取説も同じ趣旨です(アクセルは「本体が膨張している/本体から液漏れしている/本体に破れている部分がある」を使用中止の条件に挙げています)。
捨てるときは:
- 蓄熱プラグを抜き、触らずに完全に冷めるまで置く(漏れた液は高温のことがある)
- 大きく膨らんでいるもの・液漏れしているものは、自分で切らずに、メーカーの窓口か自治体に出し方を相談する。膨らんだ状態で刃を入れると、中身が勢いよく出るおそれがあるためです(当サイトの判断。メーカーの取説に膨張品の廃棄手順は書かれていません)
- 液漏れしているものは、ビニール袋に入れてから相談・処分する
💡 「少し膨らむ」こと自体は、製品によっては想定内のこともあります。ELPA TY-KDR01の製造元・多摩電子工業は、繰り返しの使用で本体が膨張し、安全スイッチが働いて蓄熱が止まる場合の「空気抜き」の手順を公開しています(多摩電子工業「湯たんぽ本体の空気抜きの方法」)。ただし同じ取説は「本体に異常な膨らみがみられる」ことを異常・寿命のサインとしても挙げています。判断がつかないときは使わないのが安全です。
⑥ 電池内蔵のUSB充電タイプは「切らない」
ここまでの「切って中身を出す」は、コードで蓄熱するタイプだけの話です。
USBで充電してリチウムイオン電池で温めるタイプは、絶対に切ったり穴を開けたりしないでください。リチウムイオン電池は傷つくと発火します。
このタイプは、自治体の「充電式電池(リチウムイオン電池)が入った製品」の出し方に従います。自治体によって「不燃ごみの日に他のごみと別の袋で」「回収拠点へ持ち込む」など指示が違います。考え方はハンディファンの捨て方とまったく同じなので、そちらで自治体ごとの違いを確認してください。
- 膨らんでいる場合は通常の出し方ができません → 膨らんだモバイルバッテリーはどう捨てる?
- 充電式カイロも同じくリチウムイオン電池内蔵です → 選び方と安全性は充電式カイロおすすめ7選へ
捨てる前に:寿命のサインと、買い替えるなら
「温まらなくなった」なら、それは故障というより寿命のことが多いです。取説に書かれた標準使用期間は次のとおりです。
| メーカー・製品 | 標準使用期間(取説) | 取説が挙げる「異常・寿命」のサイン |
|---|---|---|
| スリーアップ EWT-2532 | 約2年、または蓄熱回数約500回 | 蓄熱は通常約12分前後で完了するが、30分以上たっても蓄熱ランプが消えない場合は異常や寿命。直ちに使用を中止 |
| ELPA TY-KDR01 | 2〜3年 | 通電しなくなった/蓄熱が20分以上たっても完了しない/蓄熱してもあたたかくならない/本体に異常な膨らみ |
「温まらないから長めに通電する」「蓄熱しながら布団の中で使う」は、取説がそろって禁じている使い方です。スリーアップは公式サイトで「電気アンカの様に連続した通電状態で使用すると、液漏れや異常な膨れ破裂などの原因になります」と説明しています。寿命のサインが出たら、粘らずに買い替えてください。
買い替えるときは、今回のように「廃棄の手順」と「標準使用期間」を取説に書いているメーカーを選ぶと、次に捨てるときに迷いません。この記事で取説を読んだ中では、次の2台が両方を明記していました。
- スリーアップ 蓄熱式エコ湯たんぽ ぬくぬく(カバーレスVer.)EWT-2532:中身は水・蓄熱約12分・消費電力270W。取説(2026年5月版)に廃棄手順と「約2年、または蓄熱回数約500回」
- ELPA 蓄熱式湯たんぽ TY-KDR01:中身は水・蓄熱約10〜15分・消費電力350W。取説に「蓄熱液は下水に流しても問題はありません」と標準使用期間2〜3年
蓄熱時間・保温時間・安全マークまで含めて7製品を比べた記事は充電式湯たんぽおすすめ7選|蓄熱式との違い・危険と体に悪いの実態・寿命の見極め方にあります。
よくある質問
Q. 燃えるごみで出してもいいですか?
A. 自己判断ではやめてください。ELPAの取説は「本体および蓄熱アダプタは、金属部品やプラスチックでできております。燃やすと危険ですので、廃棄する時は各自治体の指示に従った方法で」と書いています。中身を出したあとも発熱体や電極が残っています。ただし自治体によっては「もえるごみ」に指定しているところもあります(河内長野市)。お住まいの自治体の区分が優先です。
Q. 中身を出さずに、そのまま出してもいいですか?
A. メーカー4社の取説はいずれも「切って中身を出してから」です。自治体でも、神戸市は「中の水を取り除いた上で」、富士市は「中の液体を捨てて」、河内長野市は「塩化ナトリウム水溶液は出す」と案内しています。今回調べた範囲では、蓄熱式を「中身を抜かずにそのまま」出すよう書いた公式案内は見つかりませんでした。中身は出してから出すのが基本です。
Q. 中身を流しても大丈夫ですか?
A. 中身が水のタイプは、ELPAが「蓄熱液は下水に流しても問題はありません」、スリーアップが「浴室や洗面所に中の水を捨ててください」、QUADSが「風呂場などで流してください」と書いています。塩化ナトリウム水溶液のタイプは、アクセルの取説は「捨ててください」とだけ書いていて、流す場所の指定はありません。気になる場合はメーカーに確認してください。
Q. 蓄熱プラグ(コード)はどうしますか?
A. スリーアップの取説は「蓄熱プラグ、本体の廃棄の方法については、各地方自治体の指導に従ってください」としています。千葉市のようにACアダプターや延長コードを小型家電の回収ボックスで受け付けている自治体もあるので、お住まいの自治体の区分を確認してください。
Q. カバーはどうしますか?
A. 布のカバーは本体と分けて、素材(ポリエステルなど)に応じた自治体の区分で出します。
Q. 充電式カイロも同じ捨て方でいいですか?
A. 違います。充電式カイロはリチウムイオン電池が入っているので、切ったり穴を開けたりしてはいけません。充電式電池の入った製品として自治体の案内に従ってください(ハンディファンの捨て方と同じ考え方です)。
Q. まだ使えるものは売ったり譲ったりしてもいいですか?
A. リコール対象品や、スリーアップが使用中止をお願いしている2019年以前の15型番は、売ったり譲ったりしないでください。それ以外でも、標準使用期間(約2〜3年)を過ぎたものは手放すより処分を考えるのが安全です。
まとめ
- 「充電式湯たんぽ」の多くは電池ではなく、中の水や食塩水を温める蓄熱式。消費者庁の分類では「通電して温めるタイプ」、電気用品安全法では「電気あんか」
- 捨てる前に、リコール(BRUNO BOA117・大河商事 エネタンポ4など)と、スリーアップが使用中止・廃棄をお願いしている2019年以前の15型番でないかを確認
- 中の液体は「冷めてから切って出す」——スリーアップ・ELPA・QUADS・アクセルの4社とも取説にそう書いている。水のタイプはELPAが「下水に流しても問題はありません」と明記。液体に触れている自治体(神戸市・富士市・河内長野市)もすべて「出す」側
- 本体と蓄熱プラグの区分は自治体で割れる(神戸市・あきる野市=燃えないごみ/富士市=小型家電/河内長野市=もえるごみ/充電式は有害ごみ・拠点回収など)。法律(小型家電リサイクル法施行令 第1条第20号「保温用電気機械器具」)の対象には入るが、集め方は市町村が決める。分別辞書に無ければ「電気あんか」の行も見る
- 「充電式」の名前に注意。あきる野市は「電気湯たんぽ」と「電気湯たんぽ(充電式)」で区分が違う。電池の入っていない蓄熱式も「充電式」の名前で売られているので、迷ったら「コードで蓄熱・電池なし」と伝えて自治体に確認
- 膨らんでいる・液漏れしているものは自分で切らずに相談。USB充電の電池内蔵タイプは絶対に切らない
- 寿命の目安は約2年・約500回(スリーアップ)/2〜3年(ELPA)。温まらないからと長く通電するのは、いちばん危ない使い方
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